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ペルー南部に隕石が落下、住民らが体調不良を訴える

 隕石の落下ニュースが飛び込んできた。直撃した人などはなく死人は出なかった。ただ、現場を訪れた周辺住民や警官が付近で発生した有毒ガスらしきものを吸い込んで気分を悪くしたようである。健康に別状がないことを願うばかりだ。

 さて、隕石といえば宇宙の謎を含んだ物質でもある。早速質量解析にかけられることと思うが、発生していたガスの正体をはじめとして、隕石の組成が気になるところである。大気圏を通過しても燃焼し尽くさなかったほどだから、それなりのサイズと構造的特徴があるはずだ。隕石は大概の場合、海洋に落下して人間の気付くところとはならないのだろうが、今回のように地表に落ちてくると得がたき分析機会として歓迎されることもあろう。宇宙の始まりや多くの謎を解くヒントが見つかることを期待したい。
 
 ともあれ、隕石はどこに落ちてくるのかわからないことと、常にそうした危険性に人間がさらされてしまうということが問題である。今回は幸いにも死者が出なかったが、こうしたことで命に及ぶ事件になることがないように祈る他はない。
| 天文 | 16:32 | comments(2) | trackbacks(1) |

火星探査のシュミレーション実験被験者募集

 6月20日、欧州宇宙機関(ESA)が火星探査の実現を目指して行われるシュミレーション実験にボランティアの被験者を募集。欧州宇宙機関(ESA)は、火星探査の実現を目指して行われるシュミレーション実験で、ボランティアの被験者を募っている。今回募集されるのは計12名。実験は約2年間にわたって行われ、限られた居住環境や携帯食など、参加者は探査船内部と同じ状況下に置かれる。
 実験を行うのはESAとロシアの生物医学問題研究所(IBMP)。極限状態における人体への影響を調査するため、520日間に及ぶ長期実験に合同で6人を派遣することを決定した。ESAは「乗組員(参加者)は極度の孤立感と監禁状態を体験することになる。地球の姿を見ることもない。われわれと乗組員との無線連絡も、行き来に40分かかることになる」と説明。
 さらに「(参加者の)選考はESAの宇宙飛行士と同様の手順で行われるものの、体力面より精神面やストレスへの抵抗力をより重視する」としている。
 シュミレーション実験は複数の段階に分けて実施される予定。来年に105日間の予備実験が1─2回実施され、来年後半から2009年前半には520日間の本実験が開始される見通し。
 米航空宇宙局(NASA)によると、地球と火星との距離は、2003年に5600万キロと過去6万年間で最も接近。最も遠い時の距離は約3億8千万キロに達する。
 申し込みフォームはESAのウェブサイト(http://www.spaceflight.esa.int/callforcandidates)で入手できる。
-ロイター通信-

 久々にかなりリアリティのある天文分野の話題である。正直な感想を言えば、「私は行きたくない(参加したくない)」ということになる。ただ、参加した人の感想は是非とも聞いてみたい。実際に火星に行くわけではないのだが、極限まで同様の状況を作り出すと謳う以上は、それによりある種の人間の極限状況がわかるというものではないだろうか。火星へのテラフォーミングのウォームアップとしてはあまりにも小さな一歩であろうが、それでも貴重な一歩である。一歩がなければ到達はない。
 
>乗組員(参加者)は極度の孤立感と監禁状態を体験することになる。地球の姿を見ることもない。われわれと乗組員との無線連絡も、行き来に40分かかることになる

 これなど強烈にリアリティのある話で思わず頷いてしまう。無線連絡に40分もかかる世界はもはや地球内の出来事ではない。まさに宇宙スケールの実験である。詳細に実験内容が伝わってくるのはもう少し先のことになろうか。非常に楽しみである。日本人からも参加者が出ると更に話題性が高まりそうだ。
| 天文 | 22:35 | comments(0) | trackbacks(0) |

ブラックホールはない?!

 巨大な重力であらゆる物質をのみ込むとされる宇宙の「ブラックホール」について、米オハイオ州の名門ケース・ウエスタン・リザーブ大の物理学者らが「存在しない」という新説をまとめた。近く物理学の一流専門誌「フィジカル・レビューD」に掲載される。

 従来の理論では、ブラックホールは非常に重い星が自らの重力で小さくつぶれることによってできる。ブラックホールに近づくと、次第に重力が強くなり、どんな物質も外へ脱出できなくなる境界面がある。ただ、境界面から物質が逃げ出すように見える現象が起き、ブラックホールが“蒸発”する可能性もあるとされていた。
-読売新聞-

 理論の中身がまだわからないので何ともいえないが、センセーショナルな話題であることだけは確か。光の脱出が不可の重力帯はおしなべて「ブラックホール」という表現をするのだろうが、それ自体が存在しないというのはどういうことなのか理論の中身が気になるところだ。科学というものは「現在考え得る仮説」でしかないため、このような新説が飛び出してくること自体はさほど驚くことではないだろう。
 ともあれ、人類が生きていくためにはブラックホール理論がどのようなものであれ、その影響はカオス的な角度での因果を抜きにすれば極めて「微小」なものであると思える。ただ、ブラックホールがないというのなら、巨大質量星の最期はどのようなモデルが想定されるのかというロマンを感じてやまないのも確かである。新説の中身が楽しみになった。
| 天文 | 16:50 | comments(2) | trackbacks(0) |

冥王星、またも降格?!

 昨年8月の国際天文学連合(IAU)総会で太陽系第9惑星の地位から準惑星に降格された冥王星の質量が、近年発見された準惑星「エリス」よりも小さいとの計算結果を米カリフォルニア工科大学の天文学者マイク・ブラウン教授らが発表した。
 米天文学協会が14日明らかにしたところによると、同教授らはハッブル宇宙望遠鏡などで観測したエリスの衛星ディスノミアの軌道上の動きから、エリスの質量は冥王星の1.27倍と計算。エリスの直径は冥王星よりやや大きいとされてきたが、質量も上回っていることを突き止めた。冥王星は質量の比較でも、準惑星グループのトップの座に立つことができないと判断されたわけで、「第二の降格」(ロイター通信)といわれている。
 ブラウン教授はエリスの発見者。その発見は冥王星が惑星なのかどうかの論争を巻き起こす引き金になった。
-時事通信-

 実感としてはさほどの問題でもなかった「冥王星降格」問題だったが、今度は降格先の準惑星グループでもその筆頭に立てないということになりそうだ。やはりさほどの問題とも思えない。オロオロしているのは「人間の認識」の方であって、冥王星それ自体はビクともしていない。厳然とあの不思議な軌道で自公転を繰り返しているのである。
 そもそも惑星定義ということに甚大な労力を使うのはどうも的が外れているような気がしてならない。今回のようにエリスの質量が突き止められたりすることは事実の究明として歓迎すべきことであろうが、それによって冥王星よりも上か下かなどということはつばを飛ばして熱弁するほどのことでもないように感じる。それよりも、冥王星に関してはあの公転軌道のいびつさを証明することに研究の矛先が向いていくことが望ましいのではないか。太陽系惑星の中でも際立った不可思議さを持つ天体であることは異論がないであろうから、冥王星そのもののあり方を究明するスタンスを天文学者には堅持してもらいたいと思う。
| 天文 | 16:16 | comments(6) | trackbacks(0) |

火星に水?

 米航空宇宙局(NASA)は21日、火星の無人探査車スピリットが分析した土壌に2酸化ケイ素(シリカ)がふんだんに含まれていることが分かったと発表した。これだけの2酸化ケイ素の生成には水分が必要なため、NASAは「火星にはかつて、かなり湿気があったことを裏付ける最も強力な証拠になる」としている。
 NASAによると、スピリットが活動しているグセフ・クレーターの土壌をロボットアームに取り付けられた分光計で分析した結果分かった。
-時事通信-

 そういえば天文分野では火星への移住計画がいつも取り沙汰されているんだよなと、記事を読みながら思ったのだが、その名称が浮かばない…。それで確かこのブログで記事を書いたことがあったなと探してみると、http://science-watch.jugem.jp/?eid=7に書いていた。そうそう、その名称とは「テラフォーミング」であるとようやく合点がいったのだ。
 さて、火星に水があった有力証拠が見つかったとされるこの情報。何故か新鮮さを感じないのは私だけだろうか。木星の衛星「エウロパ」にも大量の水が存在する疑惑?!があるが、水のありかが着目されるのは、やはりそこに「生物存在」の可能性を見出すからでもあろう。今のところ地球人は地球人の尺度による「生物」を地球外で発見したことはない。それに関する半ば異常とまでも思える興味が尽きることはないであろう。
 また、水の存在は人間が住めるか否かの分岐点でもある。この先100年、200年後の単位で考えると、火星旅行や移住ということもあながち視野に入らないわけではない。そういったわけで水の存在は常に注目されるのだが、このNASA発表にどのくらい世間の注目が集まるだろうか。莫大な予算が投じられ続ける宇宙開発・研究を冷ややかに見る向きも少なくない。天文学者はそういった雰囲気の中で、何らかの結果を求められる立場でもある。今後の更なる具体的な研究成果が待たれるであろう。
| 天文 | 18:08 | comments(4) | trackbacks(0) |

地球型惑星発見

 AP通信などによると、欧州の天文学者チームは24日、太陽系から約20光年離れたところに、地球によく似た惑星を発見したと発表した。平均表面温度がセ氏0〜40度と推定され、理論上、水が存在する可能性があるという。太陽系外で見つかった地球型惑星としては、初めて生命存在の条件を部分的に満たすとされる。
-毎日新聞-

 天文分野で久々に強く関心を惹かれるニュースである。宇宙の中に地球のような星があることや、生物が存在するという可能性については今更驚くことではあるまい。現在の天文学や物理学の見地から見れば、地球といえども6種類のクォークの存在から派生したことには変わりない。適切な条件と様々な物質組成要因が組み合わされば、水や生命の存在も十分に考えられるであろう。むしろ注目したいのは、そうした条件を満たした星を我々人類が発見し得るかどうかということである。今回のニュースはまさにその願望に一歩近づいたものではないだろうか。水の存在の是非は近くは火星で論議され、木星の衛星「エウロパ」などは随分その可能性が高いものと分析されている。

 太陽系から20光年の距離にあるという今回見つかった星だが、現生人類が到達できるような距離では到底なさそうだ。ともあれ、我々の住む地球と似ているというだけで大きくロマンを感じるものであることだけは間違いない。水があれば生物の存在の根拠にもなりえよう。今後の研究が非常に期待される。
| 天文 | 14:20 | comments(4) | trackbacks(0) |

太陽再び活発化、07年ごろから表面爆発が増加

現在は静穏期に入っている太陽の11年周期の活動が、来年ごろから再び活発化し、その規模は前回の活動期より大きくなるとの予測を、米国立大気研究センター(NCAR)の研究者らが6日、発表した。
太陽表面の爆発(フレア)などが前回より30〜50%増え、磁気嵐によって人工衛星の故障や地上での電波障害などが心配されるという。研究チームは、米国と欧州の太陽観測衛星「SOHO」により、太陽内部での音波の反射を観測、高温の大気が循環する様子を突き止めた。その結果と、過去80年間の太陽活動のデータから、コンピューターで今後の活動を予測した。
それによると、活発化へ転じる時期は、従来の予測より1年ほど遅く、2007年後半から08年初めになる。フレアの増大で、地上の電力網や、軌道上の宇宙飛行士の健康への悪影響も懸念される。

極付近のオーロラの発生にもフレアの活動は関係している。黒点の移動により地球の気温が変動するとも言われるケースがあり、太陽の存在はまさに地球への圧倒的な影響力を改めて感じさせる。
| 天文 | 17:45 | comments(3) | trackbacks(0) |

土星探査

土星に探査機「カッシーニ」が到着し観測を始めている。土星観測はボイジャー探査機以来23年ぶりというから注目度も大きいわけである。カッシーニは1997年10月に打ち上げられ6年8ヶ月かけて土星に到着した。総航行距離35億キロメートル。人類が目視できたギリギリの惑星が土星である。35億キロメートル。この距離をどう感じるであろうか。宇宙のサイズから見るのであれば、地球と土星の間の距離など米粒以下の距離であるといえる。とてつもなく巨大なサイズと単位を持っているのが宇宙である。人類が尽きない興味を持ち、ある種無駄に近いほどの投資を行って宇宙開発をすることには疑問の声もあがっているのだが、限りなく遠いところを目指すことにエネルギーを費やし情熱を燃やし続けられる人類には微笑ましい期待が持てるかもしれない。それほどの情熱を地球内の問題にも向けられるはずだと。

土星の概要

最も内側にある水星から外側の冥王星まで、太陽系には9つの惑星がある。土星はその第6惑星ということになる。地球と比べると太陽からの距離は9.5倍ほど遠い。秒速9.65キロメートルで、29.46年かけて太陽の周りを1周している。地球でいうところの29.46年が土星の1年である。単純に言えば地球で30歳の人は土星ではやっと1歳を超えたところということになる。だが、よろこんではいけない。その場合は平均寿命は2.5歳から3歳ということになろうから。ただ「1年」の概要が変わるだけの話である。
それから土星の明るさは太陽の1パーセントしかなく、太陽の見かけの大きさは地球から見る大きさの10分の1しかない。極端な話をすれば地球は太陽の影響力は極めて強いが、土星はあまり関係ないといってもよいであろう。土星は木星に次いで2番目に大きな太陽系の惑星である。赤道半径はおよそ6万300キロメートルに達する。地球の9.5倍である。自転速度は約10時間40分と非常に早い。忙しい星である。10時間40分経つと一日が終わるのだ。一日は早いのに一年は長い。不思議な感覚になるが、地球の基準を当てはめるからこのような結論になってしまうだけの話である。地球の自転速度は24時間とちょっとである。ちなみに一年は365日と5時間48分49秒である。この5時間48分49秒が4年続くと24時間近くになってしまい約1日多くなってしまう。そのために4年に1度の割合で2月29日を設け、その年を閏年(うるうどし)を設けているのである。
土星と言えばあの星のリングが思い浮かぶであろう。幅は20万キロ以上というが、暑さはわずか数十〜数百メートルくらいである。幅から考えると極端に薄い。リングは発見順にアルファベットで識別されている。現在はGリングまで確認されている。リングは氷の粒で出来ている部分がはっきりと我々に見えるところであるが、非常に小さい粒子の集まりである。数センチから最大でも10メートルサイズということだ。土星の赤道付近では時速1500キロのジェット気流が吹いていると考えられている。地球のジェット気流が300キロほどなことを考えれば相当に強いということがわかる。しかし極付近では非常に風が弱いというから面白い。後は有名な土星の衛星として「タイタン」があることを押さえておくとよいであろう。ちなみに木星にも有名な衛星が4つある。イオ・エウロパ・カリスト・ガニメデである。このうちエウロパには水の存在の可能性が指摘されている。

カッシーニが土星の謎を少しずつ解くだろう。しかしその後は…。

日本時間の2004年7月1日に土星探査機カッシーニは土星に到着した。96分ほどの逆噴射をして土星の軌道に入ったという。このミッションは2008年6月30日まで4年間の予定で行われ、その間土星を70週する予定である。12種類にも及ぶ観測機器を駆使して土星の観測を行っている。ミッションの結果、土星に関しての様々な疑問に答えてくれるデータを送ってくれるに違いない。またカッシーニから切り離されるホイヘンスは衛星タイタンに降り立ち、観測をする予定である。ここで一つ疑問がある。このホイヘンスはどうみても着陸後、離陸するようなシステムになっていない。と、いうことはデータ観測が終われば、「ホイヘンスはタイタンに捨ててくるのか?」という疑問がわく。宇宙にまでゴミを出すのか、人類は。土星とその衛星を発見した天文学者の名前を取った「ホイヘンス」がタイタンにゴミとして置き去りになるのはどうであろうか。
火星のテラフォーミング計画でもそうだったが、火星から地球に戻る際にはエネルギー源に火星の資源を使うのだそうだ。人間は他の星からも搾取しようというのか。やむを得ないのか、傲慢なのかはわからないが、何だか心には引っかかるものがある。勝手にデータを取りに来て、取り終わったらゴミ同然に捨てていく。タイタン側からしてみればたまったものではあるまい。もし、タイタンに意思ある生物か何かがいれば、絶対宇宙戦争になるな。そんな気がしている。
| 天文 | 03:11 | comments(4) | trackbacks(0) |

火星有人飛行計画

アメリカのブッシュ大統領は2004年1月14日にワシントンのNASA本部で講演を行い、今後の宇宙開発へのビジョンを示した。火星ばかりか、さらにその遠くにまで人間を送り込むという画期的というか野心的な計画を発表した。その為の予算を2005年から2009年までの間で120億ドル(NASAの5年間の総予算は860億ドル)と設定したことも報じられている。アメリカの気合の入れようが伝わってくる。これほどまでに熱心なら少し軍事費などよりもこちらに予算を回せばよいのでは?と率直に感じたりもするのだが、そうは問屋が卸すはずも無い。派手さのあることがブッシュ大統領は好みなのだろうか。その意味では日本の小泉首相と響きあうものを感じているのかもしれない。

さて、火星に行くまでの最大の障壁は「荷物の多さ」なのだという。月に行くのには片道3日ほどだが、火星となると燃料節約軌道を使って約8ヶ月必要だそうだ。更に火星に行ってからすぐに帰還できるわけではなく、長い場合には500日ほどの滞在が必要なのだという。これは火星から地球に戻る際に最良の帰還軌道を確保する為に時期を待つわけだが、それだけ期間が延びれば生命維持に関わる物も多く用意していかねばならないのだ。水や食料、酸素などに加えて火星で使う基地、火星に離着陸するためのロケット、帰還用の宇宙船などが必要だとされている。その合計たるや470トンになると試算されている。並みの重量ではない。これを火星にまで飛ばすというのだから、人間と言うのは恐ろしい生き物である。あきらめるなどという言葉はないのだ。アメリカはかつてアポロ計画において総額250億ドル(当時の為替レートで9兆円)をつぎ込んだ。このアポロ計画で使われたのは「サターンVロケット」だ。104トンの荷物を地球低軌道に乗せたという。その4倍以上の荷物を火星に運ぶのだ。計画そのものが壮大なスケールで行われていることは間違いない。

燃費の問題は避けて通れない

やはりなんといってもエンジンの問題はつきまとう。燃費のよさが重要視されるのも当然である。現在のロケットエンジンはほぼ全てが「化学ロケット」と呼ばれるタイプのものだ。これは、燃料と酸化剤を燃焼させたガスを噴き出すことによって推進するロケットである。これは推力は大きいが燃費が悪い。燃費が悪いということはたくさんの燃料が必要となってしまい、結果的に荷物になる。その為電気的推進システムが検討されているという。太陽電池や原子炉を使って発電した電気的なエネルギーを使ってロケットを推進させるのである。宇宙空間で太陽電池で充電(発電)するという発想には驚かされる。この方法だと確かに燃料は多くなくて済む。但し、推進力を得る為にロケットが通る軌道を的確に確保しなくてはならない。火星に行くまでの最良の軌道を「ホーマン軌道」と呼ぶ。この軌道を使えば一番燃料を使わなくて済むのだ。地球と火星は2年2ヶ月ごとに接近するが、このタイミングで地球の公転方向に飛び出し、そこから太陽をはさんだ反対側まで飛行して火星に到着するのがホーマン軌道である。その距離なんと4億キロ!地球のすぐ隣の惑星に行くのに4億キロである。宇宙はデカイ。復路もホーマン軌道を使うとなれば、火星に500日ほどの滞在が必要となる。こればかりは公転の関係でいかんともしがたい。復路だけは燃料を大量に使うミッションも考えているというが、さてどうなるか。この方法だと火星滞在は30日から40日くらいでよいのだというから、選択には迷うところであろう。

宇宙飛行士の健康確保に課題あり

半年以上も宇宙空間で過ごす人間への配慮は欠かせない。以前からよく聞いていたのは、無重力空間での体内カルシウムの減少である。普段は地球の引力によって人間は地上にひきつけられているわけだが、宇宙空間はそれがない。自然と骨が鍛えられるということがないのだ。その為に、ばねなどを使った機器でトレーニングをしなくてはならないのだ。重力があるということは、それだけで随分と生物は鍛えられているのだなと感じる。宇宙酔いなどは時間をかけることで解消するのであろうが、はじめの間は大変だと聞いている。
課題はまだある。一人の人間が吐き出す二酸化炭素の量は、1日あたり約1キログラムだという。二酸化炭素は、空気中の5%を超えると息切れや頭痛がおき、10%を超えると呼吸困難やめまい、吐き気をもよおし、25%を超えると痙攣を起こして昏睡状態におちいるという。宇宙船から二酸化炭素の除去は必須課題なのだ。現在のスペースシャトルでは、二酸化炭素と結合力の強い水酸化リチウムという物質を使った装置によって、空気中から二酸化炭素を取り除いているが、この方法では荷物が増えてしまう。こんな荷物にすら気を使わねばならないのだ。また、人間は汗や尿として1日に約3.3キログラムの水を排出し、便などとして約200グラムの固体排泄物を出すという。尿は船外に廃棄し、便などの固形のゴミは地球に持ち帰っているのだ。そこで、できるだけ荷物を減らすために考えられているのが「閉鎖生態系生命維持システム」である。平たく言えば、人間が吐いた二酸化炭素を植物に吸わせ、排泄物を養分にして植物を育てるのだ。そして育てた植物をまた人間が食料にする。このリサイクルのことだ。現在、宇宙空間で植物がきちんと育つかどうかがシュミュレートされているとのことである。自分の排泄物が養分に…。悪い話ではないがあまり想像したくはない。ところで無重力空間のトイレというのは面白い。地球で言う「掃除機」みたいなものらしい。「吸い込む」のだ。そうじゃないと宇宙船内にフワフワと…(笑)

まだまだ仮定が多い話だが、実現はそう遠くないとも…。

火星着陸・船外活動・地球帰還へのシュミレートも進んでいるが、ここでは割愛する。火星における動きはまだまだ仮定の話しが多いからだ。ただ、今言えるのはブッシュ大統領の政策通りに事が運べば、2015年、遅くとも2020年までには月に人間を送り込む算段を立てているということだ。火星の前にもう一度月に人類を送り込むという。壮行試合みたいな考え方だろうか。宇宙開発は過去のようなソ連との冷戦の狭間の企画ではなくなったことは確かである。しかし、ただ「興味がある」という発想だけで他の惑星に行くというのはいかがなものだろうか。テラフォーミングの計画もある。人類が地球で行ってきたような横暴な活動をしないと保障できるであろうか。火星から地球への帰還時に、火星の資源を調達してエネルギー確保をする計画もあるのだ。そうした倫理・道徳的事項も国際的に定めておくべきなのかもしれない。人間が関わる以上は何があってもおかしくはない。テラフォーミングの発想を持ってしまっている以上は、そうした人類の動きにも注視していかねばならないだろう。いずれにしろ着々と火星有人飛行計画は進んでいる。現在の科学技術の進歩の度合いからいって、そう実現までは遠くないと思われる。夢と期待を持って今後の動静を見守っていきたいと思う。
| 天文 | 02:46 | comments(2) | trackbacks(0) |

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