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卵子だけから子、成功率3割=マウス遺伝子操作、実用水準に−東京農大

 マウスの子を雄の関与なく、卵子だけから誕生させることに2004年、世界で初めて成功したと発表した東京農業大の河野友宏教授らが、この遺伝子操作技術を改良し、正常な成体まで成長する割合を0.5%から約30%まで高めた。米科学誌ネイチャー・バイオテクノロジーの電子版に20日発表した。成功率は体外受精に近く、実用的な水準とみられる。
 人間を含む哺乳(ほにゅう)類は通常、魚類や鳥類と異なり、子が卵子だけから生まれる「単為(たんい)生殖(単為発生)」は起きない。研究成果は、なぜ雌雄による生殖に進化したのか、その理由の解明につながるとともに、優秀な雌が必要な乳牛などの効率的繁殖に応用が期待される。
-時事通信-

 今朝の読売新聞にも同様の記事があった。ますます「男」の役割がなくなっていく危惧を抱かざるを得ない話題。本文中の「雄の関与なく」という文言に恐ろしく冷えた感覚が背中を伝っていくのを男ならば隠せないであろう。

 話の枕はこの辺までにしておいて…。
 
 さて、生物に備わるプログラムで一番根源的なものは「子孫を残す」ことである。「子孫を残すために生きている」とすら受け取れるほど、行動パターンは一貫したものであろう。これは何故?という疑問がなじまない定理である。人間以外の生物の行動はあらゆる点で子孫継承に結びついていると言って外れていない。雄と雌の生存中の役割が分かれているのも、子孫を残すための最良の手法をその生涯の中で選択するためであると見る。だが、この実験のように卵子だけで子孫が誕生するとなると彼らが構成する社会は確実に変容を強いられるだろうし、場合によっては種が滅ぶということもあるだろう。それと、卵子だけで誕生するマウスは全て「雌」になるのだそうだ。雌だけの(あるいは雄だけの)構成社会はやはり彼らの秩序を破壊するものと想定されよう。
 遺伝子に手を加えるという行為もさることながら、生物本能としての子孫残しを作為的に達成させられてしまったら、生物の生き様は一体どうなっていくのだろうか。こうした人工的な遺伝子操作というものも、マウス側から見ればただの「天然の環境変化」に過ぎないのだろうか。マウスの立場からすれば人間は環境であろう。その環境が否応なしに自分達の存在を左右してしまうほどの「環境」なのだとしたら-人間が大地震に立ち向かえないように-彼らはあきらめる以外にないのだろうか。そんな言葉が頭をかすめる。

 それにしても脅威を感じないわけにはいかない内容の技術であることは確かだ。哺乳類ではこうしたことが出来ないと記事本文前半で安全・安心を謳っておきながら、本文末では「優秀な雌が必要な乳牛などの効率的繁殖に応用が期待される。」などと、恥ずかしげもなく哺乳類への応用を示唆している点(つまり人間にだって応用可能だということ)など、歯止めの利かない人類の身勝手さが見て取れる。
 科学技術の進歩は何のためにあるのかという倫理的観点・道徳的観点・思想的観点・宗教的観点との有機的な接続が今ほど必要な時代はないという感慨を新たにしたニュースであった。
| 科学 | 17:40 | comments(2) | trackbacks(0) |

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Comment
この話を聞いて、最初にゼントラーディーとメルトランディーを思い出してしまった私はヲタク。(^^ゞ

ここの教授は「人間への応用は無理」と言ってますけど、明士さんも書いておられる通り、間違いなく可能だろうなあと。
人類の存亡云々という、いかにもという話を敢えてするつもりはありませんが、男性にとって女性とは何か、あるいは女性にとって男性とは何かと言うことを、改めて考える必要が出てきたのかと、ちょっち複雑な心境です。これって下手をすると「男性が女性を(あるいは女性が男性を)必要としなくなる」みたいな方向に話が進んでしまいそうで、イヤですね。
卵子だけ(あるいは精子だけ)で子孫が増やせるようになったとしても、私はやっぱり男性とペアを組みたいなあ。(*^^*)
2007/08/21 9:37 AM, from Kyao
>ゼントラーディー

うーん、私の知識にはない単語ですねぇ。人物の名前??ん??

>私はやっぱり男性とペアを組みたいなあ。

偽らざる実感ですよね。私もそう思います。もし世の中に性が一つしかなくなったとしたら、健全な活力も減退すると思いませんか?
生物本来の仕組みとして、異性が消滅することは進歩や進化に繋がるとは思えません。
そこまで大げさに考えるなよという意見もあるでしょうけれど、これが数十年後にはどうなっているでしょうか。今からそのことが気がかりなんです。
2007/08/21 5:22 PM, from Meishi









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